米軍、発射方向を修正 4月の恩納・安富祖ダム流弾調査報告 13日に射場再開


この記事を書いた人 平良 正

 沖縄防衛局は9日、今年4月に恩納村の米軍キャンプ・ハンセン内の安富祖ダム建設現場で、工事車両や水タンクが破損し車両付近から銃弾とみられる物が見つかった問題で、米軍からの調査結果と「予防策」を県や恩納村などに説明した。米軍は、ハンセン内の訓練で使った弾丸だと正式に認めた。予防策には発射方向を変更するなど運用規則を修正したと説明するが、詳細は明らかにしていない。

 防衛局は8日に米軍側から説明を受けた。それによると弾丸は海兵隊員が長距離射撃訓練で使う7・62ミリ弾と同タイプで、4月3~5日にキャンプ・ハンセンの射場の訓練で使用された。着弾地は「米軍施設区域内」だと強調しあくまで安全性を強調しているが、根拠は示されていない。予防策の公表で一時閉鎖していた射場を13日から再開する。

 説明を受けた県は「(弾丸が)具体的にどのレンジ(射場)からなのか、予防策の詳細も不明だ。内容を確認して疑問点があれば再度質問する」と述べた。

 防衛局は、詳細が不明なことに「運用保全のため公表できないと説明を受けている。引き続き米側に公表を求め、さらなる情報が得られた場合には地元に丁寧に説明していく」と話した。

 防衛局は県と村のほか、村安富祖区と工事業者、石川署に職員が直接説明した。金武町と宜野座村、うるま市、名護市には結果をファクスと電話で連絡した。