経済

「はいたいコラム」 与那国に美人は増えるか

 島んちゅの皆さん、はいたい~! 日本最西端の島! 与那国へ行って来ました。沖縄本島から509キロ、その先の台湾までは何と111キロという国境の島です。

 私が一番ワクワクしたのは、与那国馬に乗って海を渡る体験です。真っ白な砂浜、青く透明な海を馬に乗ってスイスイと行く爽快感は、この世のものとは思えないほど美しく夢のような世界で、はしゃいでもはしゃいでも足りないほどのときめきでした。

 母なる海に揺られ、馬の首に全身で抱きつくと、しっとりした毛並みとぬくもりに、ホースセラピーしながら温かいお風呂に入っているような心持ちでうっとり。

 海なら落馬しても安心どころか、馬につかまってバタ足をするという別の遊びもできます。主催しているのはたんぽぽ流ツアー。旅と馬の新しい価値を感じました。馬で海を渡るなんて、有名な遊園地のジェットコースターよりも夢と希望と優しさとファンタジーにあふれ、何よりオンリーワンの強みがあります。

 実は今回の旅は、与那国での旅の写真や感想をブログやインスタグラムなどのSNSにアップする旅ブロガーとしての体験取材でした。

 石垣島には年間120万人を超える観光客が訪れますが、与那国島へ来るのはそのわずか2%です。ダイバーや釣り客だけでなく、女子旅も増えてほしいという地元の願いから、キャンペーンのテーマは「#美人をふやせ与那国島」です。

 美人の定義はこの際置いておいて、観光PRも新しい仕掛けのいる時代です。複数のブロガーが個々に旅して、個人の感性で旅のワクワクを発信するというわけです。

 SNSによる一億総メディア時代は、個人の発信でも、#(ハッシュタグ)やワード検索により、マスメディアや有名人の発言と同じ舞台に上ります。島の魅力、観光資源は人それぞれ。ガイドブックで画一的にアピールする時代ではないということでしょう。

 2泊3日の間、強風にあおられ原付バイクのハンドルを握りしめて28キロの島を一周した私は、馬に道をふさがれては喜んで写真を撮り、牛やヤギの放牧を見てはほんわか心を和ませ、夕陽のフラ体験からカジキの刺し身や長命草まで島グルメも大満載でした。他のどこにもない自分だけの旅を求めて、与那国島に美人、増えるといいですね。

(フリーアナウンサー・農業ジャーナリスト)

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小谷あゆみ(こたに・あゆみ) 農業ジャーナリスト、フリーアナウンサー。兵庫県生まれ・高知県育ち。NHK介護百人一首司会。介護・福祉、食・農業をテーマに講演などで活躍。野菜を作るベジアナとして農の多様性を提唱、全国の農村を回る。

(第1、3日曜掲載)