沖縄学の若手研究者に贈る第39回沖縄文化協会賞の授賞式が18日、宜野湾市の沖縄国際大学で開かれ、受賞者3人が波照間永吉会長から賞状、副賞などを受け取り、今後、さらに研究を深めていく決意を新たにした。
比嘉春潮賞を受賞したのは、沖縄国際大学総合文化学部社会文化学科講師の宮城弘樹さん(42)、仲原善忠賞がスロバキアのコメニウス大学文学部東アジア研究学科助教授のヤナ・ウルバノヴァーさん(36)、金城朝永賞に熊本県立大学文学部准教授の小川晋史さん(38)。
琉球列島で出土した貨銭の使用方法などについて考える際、考古学と文献史学の成果をすり合わせることによって新たな領域を切り開く可能性を示した宮城さんは「これを機に仲間と共にさらに研究を進めたい」と抱負を語った。
琉歌の表現を和歌やおもろと比較することで科学的に分析したウルバノヴァーさんは「感謝している。今後も琉歌の表現を、さらに精密に調べていきたい」と笑顔で語った。
琉球諸語のアクセントと表記法を研究し、正確な記録保存、再生に向けての取り組みを継続的に行っている小川さんは「私一人の受賞ではなく、琉球諸語の話者やプロジェクトの仲間らみんなにお礼を言いたい」と感謝した。