基地の犠牲、怒りと祈り 北中城で100人抗議


この記事を書いた人 大森 茂夫
「飲酒運転許さない」「米軍出ていけ」などとシュプレヒコールを上げる集会参加者=22日午後0時15分ごろ、北中城村石平のキャンプ瑞慶覧ゲート前

 【北中城】在沖米海兵隊員による飲酒運転死亡事故を受け「基地の県内移設に反対する県民会議」は22日、北中城村石平の米軍キャンプ瑞慶覧ゲート前で緊急抗議集会を開いた。100人を超える参加者が集まり、繰り返される米軍の事件事故に怒りの声を上げた。多くの市民は被害者の冥福を祈り黙とうをささげた。

 うるま市での米軍属女性暴行殺人事件の裁判が始まった中で発生した飲酒運転死亡事故に、県民会議共同代表の山城博治沖縄平和運動センター議長は「これだけ事件や事故が相次ぎ、言葉にならない思いや怒りが湧き起こっている」と静かに述べた。

 同じく共同代表の中村司統一連代表幹事は「戦後72年たつ今もまだ、米軍の事件事故は続いている。もうこれ以上米軍基地はいらない」と県内の全基地撤去を呼び掛けた。

 新垣司さん(50)=那覇市=は「(米軍は)綱紀粛正などと言葉を並べるが、改善される気配もない。尊い命がまた一人失われたことに怒りを覚える」と基地に向かって拳を振り上げた。