豊見城の漁港に迷いイルカ 子どもか、衰弱の懸念


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与根漁港内に迷い込んだイルカ=24日、豊見城市与根
イルカを発見した小禄中学校3年の砂川瑛倫さんら(中央左)

 【豊見城】豊見城市の与根漁港で24日、体長約130センチのイルカ1頭が発見された。発見した中学生らによると、午後3時ごろ、漁港入り口から潮の流れに逆らって港内に入り、数時間たっても港内の同じ場所を泳ぎ続けていたという。

 友人と釣りに来ていた砂川瑛倫(えいりん)さん(15)=小禄中3年=は「まだ子どもだと思う。親と会えるか心配だ」と話し、時折水面から顔を出すイルカを見詰めた。

 沖縄美ら島財団によると、イルカは沖縄近海に生息しているマダライルカ。数十頭の群れで泳ぎ、成獣は2メートルを超えるという。通常は港内に入り込むことはなく「健康状態が悪い可能性もある」と懸念している。25日早朝に与根漁港を訪れ、イルカの健康状態を確認する予定。

 同漁港を利用している50代の男性は「数年前にも小さなイルカが迷い込んでいた」と話し、「救助しなければ、衰弱するのではないか」と心配そうに語った。