30年ぶり「喜屋武音頭」 南風原のがじまる会 踊り改善 交流会で発表


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
ミニデイサービス利用者交流会で、喜屋武音頭を披露する喜屋武がじまる会のメンバー=21日、南風原町総合保健福祉防災センターちむぐくる館

 【南風原】南風原町のミニデイサービス利用者交流会が21日、南風原町総合保健福祉防災センターちむぐくる館で開かれた。舞台発表では、喜屋武、神里、大名、兼本ハイツのミニデイサービス利用者が体操や踊りを披露し交流を深めた。喜屋武のがじまる会のメンバー17人は「喜屋武音頭」を30年ぶりに披露した。

 「喜屋武音頭」は1953年に、同区の赤嶺キヨさんが与那国小唄に詞を付けた。南部地区婦人の主張大会や87年の海邦国体で踊られるなど区民に広く知られていた。しかし87年以降は、大勢の前で踊られることはなくなっていたという。がじまる会の中で「喜屋武音頭を引き継いでいきたい」との声が高まり、87年の振り付けも担当した赤嶺秀子さんに振り付けを依頼。年齢に関係なく踊りやすい振りに変えた。

 歌詞には戦後、琉球絣(かすり)の産地である喜屋武で、女性たちが機織りやミシンで復興を目指してきた様子が歌われる。メンバーは2カ月ほどの練習の成果を十分に発揮し、笑顔で歌い、踊りきった。

 がじまる会の玉榮徳和会長(70)は「この歌が喜屋武の支えで誇りだった。またこの歌で踊ることができて最高の気分だ」と話した。ミニデイサービス利用者交流会には450人が参加した。交流会では90歳以上の利用者40人に、南風原町から表彰状が授与された。表彰された金城善太郎さん(93)=町神里=は「楽しかった。気持ちがいい」とにっこりした。