「メジャーで優勝したい」 女子ゴルフ米ツアーの上原彩子


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来シーズンの抱負を話す上原彩子=11月30日、那覇市の琉球新報社

 女子ゴルフの米ツアーに参戦して5年目の上原彩子(32)=沖縄県那覇市出身=が2017年シーズンを終えた。今季はメジャー最終戦のエビアン選手権(9月、フランス)で最終日最終組を経験するなど、惜しくも優勝には届かなかったものの、安定感あるゴルフを見せた。賞金ランキングは60位で5年連続シードを獲得した。30日、那覇市の琉球新報社を訪れ、プロ入り後、国内ツアーの8年を含め、シード権を継続して獲得している意義を強調。来季のメジャー初優勝へ強い意欲を示した。

 エビアン選手権は、上原にとって思い出に残る大会となった。自身米ツアー初の最終日最終組ということだけでなく、ジュニア時代から共に競い、支え合ってきた宮里藍選手の現役最終戦だった。トップと3打差の2位で最終日をスタート。日本女子2人目のメジャー優勝へ意欲満々に臨んだが、1バーディー、3ボギー、1ダブルボギーと崩れ10位に終わった。

 「優勝争いに加われたことはよい経験になった。自分の中で大きなこととなった」と振り返り、宮里選手については「アマチュアの頃から刺激を受けながら、共にプレーしてきた。日本代表として一緒に戦ったこともあった。第2のステージでも頑張ってほしい」と語った。

 今季は野村敏京が賞金ランク35位に入ったものの、宮里美香や横峯さくら、畑岡奈紗はシード権の確保はならず、最終予選会で来季出場資格を争う。上原の今季の最高位はソーンベリークリーク・クラシック(7月)の6位。「来季は日本女子のリーダー的な存在としても頑張り、ぜひメジャーで優勝したい」と目標を掲げた。

 6月のシーズン途中にコーチを変え、スイングの修正に努めている。体の負担を軽減させ、シンプルを意識し、アドレスの際の安定感向上を重点的に改善中だ。「まだ理想のスイングの途中過程」とするものの、ドライバーの飛距離は10ヤードほど伸び、精度も上がったという。

 年末からは米国でトレーニングを再開させ、年明け1月末にはバハマで開幕戦を迎える。時差ぼけもほとんどなく、どこでも寝られるタフさが持ち味の上原。米ツアー参戦後、故障もない。来季へ「ドライバーだけでなく、100ヤード内のアプローチやグリーン周りなど全てのスキルアップを図りたい」と笑顔で活躍を誓った。