小野寺防衛相「協議して対応」 強行姿勢からトーンダウン


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小野寺五典防衛相

 【東京】小野寺五典防衛相は1日の会見で、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、翁長雄志知事が埋立用石材を搬出する奥港の使用許可を取り消す可能性を示したことについて「工事受注者とも十分協議した上で対応したい」と述べるにとどめ、工事への影響については言及を避けた。

 これまでは工事を続行する考えを強調してきたが、取り消しの可能性を受けて発言を若干後退させた。

 奥港の使用については、奥区が石材搬出のために奥港を使用することに反対する抗議決議をし、地域生活への影響を懸念する声があることを踏まえ、県が11月30日、工事受注業者に対して、適切に使用するよう指示書を出した。同時に知事は指示に従わずに使用されれば取り消すと明言した。

 小野寺氏は県が適正な審査をして許可を出したと主張しながら、指示書については「精査したい」とした。奥区が11月23日に抗議決議した際には、翌24日の会見で工事の進展に「何ら影響がない」と続行する方針を示していた。県が使用許可を取り消す考えを示したことでトーンダウンした。【琉球新報電子版】