「日米、沖縄の命無視」 退役米軍人ら宜野湾市視察 普天間飛行場、不当性訴え


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米軍普天間飛行場を見た印象を語るベテランズ・フォー・ピースの構成員ら=12日、宜野湾市の嘉数高台公園

 【宜野湾】米国から来沖している退役軍人の平和団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」は12日、米軍普天間飛行場や周辺を視察した。沖縄県宜野湾市の嘉数高台公園で記者会見を開いたメンバーらは、本国での米軍基地の現状や反対運動の状況を説明し、普天間飛行場の不当性を訴えた。

 一行は宜野湾市内で普天間飛行場に隣接する普天間第二小学校や、米軍機の部品が屋根に落下した緑ヶ丘保育園などを訪れた。ハワイの県系2世で元陸軍兵士のピーツ・ドクトールさん(49)は「保育園で園児たちの声を聞き、娘や親戚の子を思い出した。日米は沖縄の命を無視している」と訴えた。

 VFPディレクターのウィル・グリフィンさん(33)はオスプレイ配備時の環境レビューを示し「クリアゾーンとなるべき区域に住宅が入っていることを米軍自身が認めている」と指摘した。元海兵隊員のエンヤ・アンダーソンさん(40)は「米軍自身が持っている決まりに反した形で運用される基地があること自体が信じ難い」と批判した。

 10年間、米陸軍にいたエイドリアン・キニーさん(41)は地元バーモント州での基地に対する抵抗運動を紹介し「沖縄の人たちと痛みを共有できる。今回見たことを持ち帰って地元に伝えたい」と語った。