BPO、3件目の「重大倫理違反」判断 東京MX「ニュース女子」 基地反対運動の取材番組


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記者会見するBPOの川端和治放送倫理検証委員会委員長=14日

 米軍北部訓練場(沖縄県東村・国頭村)のヘリパッド建設に反対する市民をテロリストに例える内容を放送した東京メトロポリタンテレビジョン(東京MXテレビ)の番組「ニュース女子」(1月2日放送)について、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会(川端和治委員長)は14日、「重大な放送倫理違反があった」とする意見書を提出した。東京MX側は「真摯(しんし)に受け止める」としている。

 BPOは制作会社の持ち込み番組である「ニュース女子」の放送に際し、東京MXが放送倫理などを基にした考査が機能したかを主な審議対象とした。委員が沖縄に赴き関係者の話を聞いた。「重大な放送倫理違反」に踏み込むのは3件目。

 意見書は「倫理違反」と判断した理由として「抗議活動を行う側に対する取材の欠如を問題としなかった」「放送内容の裏付けを制作会社に確認しなかった」などを挙げた。

 東京MXは琉球新報の取材に対し「今回の意見を真摯に受け止め、全社を挙げて再発防止に努める」とのコメントを発表した。ただ、訂正や謝罪、検証番組を放送するなどの考えは示していない。