シーズン終盤4番 侍ジャパンも4番で貢献 西武・山川穂高に聞く 1打席1打席を集中


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子どもたちへの野球教室で元気な様子を見せる西武の山川穂高=16日、宜野湾市立野球場

 シーズン終盤にはチームの4番を担い、プレーオフ進出をけん引するなど活躍したプロ野球西武の山川穂高(中部商業高―富士大)。8月と9・10月の2カ月連続で月間MVPを獲得した今季は「心の成長」を実感した1年になった。16日、宜野湾市内であった少年野球教室の特別講師として参加した山川に今季を振り返ってもらい、来季の目標を聞いた。

(聞き手 外間崇)

 

 ―今季は78試合の出場ながら、23本塁打、61打点をマークした。

 「終盤は成績を残せたが、5、6月には2軍に落ちて沖縄開催の公式戦にも出られなかった。シーズンを通して出ていないという点があり、まだまだという感じの1年だ。満足感はないです」

 ―結果を出した終盤について。

 「チームには右の大砲として、中村選手やメヒア選手らすごい選手がいる。メヒア選手に勝たないと自分の野球人生が終わるというほどの危機感を持ち臨んだ。厳しい環境が気持ちを逆に強くしたと思います」

 「多くの選手がこの試合は、この打席は、など、少し気持ちが入らない時が必ずある。今年はこの場面が自分は少なかったと思う。心の弱さを見せないことを心掛けました。打てない時は修正し、苦手な投手に対しても1打席1打席、気持ちを切らすことなく取り組んだ結果が、成績につながったと思う」

 ―技術面で意識した点は。

 「構えた時のバットのトップ位置に気を配った。バットの軌道を含め、フォームのバランスを安定させていけば、自然と大きな当たりは打てる。シーズンの終盤は、トップ位置がぶれずに、安定感があった」

 ―プロ5年目を迎える来季について。

 「いい打者の多いチームで、競争で勝たないと試合に出られない。定位置を獲得した、というような安心感はない。1打席1打席を集中して臨んでいきたい。具体的な数字は気にしすぎず、1年を通して試合に出場するようにしたい」