CH53飛行強行 普天間第二上空も 窓落下から6日で再開


この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 貞治
米軍普天間飛行場を離陸し、飛行を再開する事故機と同型の大型輸送ヘリCH53E =19日午後0時24分ごろ、沖縄県宜野湾市喜友名(新里圭蔵撮影)

 【宜野湾】普天間第二小米軍ヘリ窓落下を受けて飛行を停止していた事故機と同型の大型輸送ヘリCH53Eが19日、飛行を再開した。沖縄県や地元・宜野湾市が飛行停止を求める中、強行した形だ。米軍普天間飛行場を飛び立ったCH53や別のヘリAH1が、普天間第二小学校の上空を飛行するのを本紙記者が確認した。在沖米海兵隊は18日、再発防止策として「最大限、学校上空を飛ばない」と学校側に伝えたが、学校上空を飛ばないでほしいとする学校側の要望はかなわなかった。

 宜野湾市の緑ヶ丘保育園の屋根にCH53の部品が落下し、詳細な原因が究明されない中、1週間もたたずに発生した普天間第二小への米軍ヘリ窓落下。事故からわずか6日での飛行再開に県民からは不安や憤りの声が上がっている。

 普天間飛行場では19日朝からCH53の周囲に兵士らが集まって作業をしていた。午後0時24分、CH531機が離陸し、北東方面に飛び去った。宜野湾市によると、飛行再開の通知は事後連絡で、19日午後0時27分、沖縄防衛局から電話でCH53の離陸を確認したことが伝えられた。翁長雄志知事や佐喜真淳宜野湾市長は飛行再開に反発した。

 普天間第二小は事故後、窓が落下した校庭を立ち入り禁止にしている。喜屋武悦子校長は「校舎や校庭の上空を飛ばないと確約してほしい」と要望している。大村朝永教頭は「個人的にコメントする立場にない」とした上で「(学校の上空を飛ばないでほしいという)願いを受け入れてもらいたい」と話した。