大みそかに向け製麺工場大忙し 年越しそばの生産がピーク


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大みそかを前に、そばの生産に忙しい従業員=29日午前、糸満市のサン食品(大城直也撮影)

 ことしも残りわずかとなった29日、県内の沖縄そばの製麺所では、31日の大みそかに向けた年越しそばの生産がピークとなっている。糸満市西崎町のサン食品では、この時期、通常より20人増やし、約170人の24時間態勢で生産に当たっている。25日から30日までの6日間で、昨年より2万食多い75万食を製麺する。

 29日午前、同社の製麺工場では、従業員らがゆであがった麺にサラダ油を噴霧し、扇風機の前で手早く麺をほぐしていた。「沖縄そばのように、太くて長い人生を、元気にがんじゅー(願寿)に送ってほしい」という思いを込める。こしの強い麺と豊かな風味は老若男女に人気がある。県外への贈答用の注文も増えていて、ことしは昨年より1割増という。

 沖縄では本土復帰直後、年越しそばとして、県民のソウルフード沖縄そばを食べる習慣が始まり、1980年代前半には、すっかり県民の生活に定着したといわれている。【琉球新報電子版】