ダイビングスポットの沈没船から不発弾 沖縄・古宇利島沖


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海底に沈む米掃海艦エモンズで見つかった不発弾(台状の構造物上)=2017年5月、今帰仁村の古宇利島沖(県立埋蔵文化財センター片桐千亜紀さん提供)

 【今帰仁】沖縄戦で沈没し、現在も今帰仁村の古宇利島沖に船体が残る米掃海艦「エモンズ」から、不発弾6発が見つかったことが11日分かった。

 九州大学が県内の水中考古学者と共同で実施した調査で、昨年1月に不発弾があることが分かり、海上保安庁や今帰仁村に連絡した。

 海上保安庁から連絡を受けた海上自衛隊が調べ、潜水艦を攻撃するための爆雷「マークナイン」と確認した。直径45センチ、長さ70センチ、重量は推定338キロある。

 爆発する可能性は低いが、衝撃を与えた場合は爆発する恐れがあるという。海上保安庁は、不発弾に近づかないよう注意を喚起している。

 調査に参加した県立埋蔵文化財センター専門員の片桐千亜紀さん(41)は「船に爆雷が残っているのは知らなかったので驚いた。貴重な戦跡であり、ダイビングスポットにもなっている。適切に処理してもらえればと思う」と話した。

 エモンズは1945年4月、日本軍の特攻機による攻撃を受け、大破した。現在は戦争遺跡となっており、ダイビングスポットとしても知られる。

 今帰仁村は、不発弾の処理について関係機関と協議していく方針。