「絵を通し元気に」 山川さん作品 チョコ包装に採用


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「久遠チョコレート」サンプルパッケージを手に喜びを語る山川勇さん=那覇市おもろまちの山川さんのアトリエ前

 心の病と向き合いながら、無数の三角形を重ねる独自の画風で創作活動に励む山川勇さん(53)=沖縄県那覇市=の作品「ねこ」がこのたび、一般社団法人ラ・バルカグループ(愛知県、夏目浩次代表理事)が運営する「久遠(くおん)チョコレート」のパッケージに採用された。山川さんは「作品が選ばれ、商品として全国で販売されることが決まって、とてもうれしい」とサンプルパッケージを手に喜びを語った。

商品全国発売に喜び

 「久遠チョコレート」はラ・バルカが日本財団「夢の貯金箱事業」の支援を受けた「全国夢のチョコレートプロジェクト」の一環で、2014年に立ち上げた自主ブランド。障がいがある人の就労機会の提供と社会参加に寄与しており、これまでに3億円以上の売り上げを記録している。11日現在、全国26の作業所、約120人の障がい当事者がチョコレートの製造、販売に携わっている。

 同団体はバレンタインデー商戦を前にパッケージを一新するため、全国の障がいがある人からアート作品を公募した。256作品の中から山川さんの「ねこ」を含む14作品が選ばれた。入選作品は全て久遠チョコレートのパッケージに採用され、18日から全国百貨店や店舗で販売されている。

 「ねこ」は山川さんが世話をする野良猫をモデルに描かれた作品。山川さんは「買う人が絵を通し元気になってほしい」と語った。

 県内で山川さんがデザインしたパッケージのチョコレートを扱う店舗はないが、インターネット通販などで予約、購入できる。

URLはhttp://iyec.omni7.jp/fair/F04VD7132
(宮城美和)