西原(女子)豊見城(男子)V 高校バスケ小橋川杯


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 バスケットボールの第36回小橋川寛杯争奪高校生選手権大会は21日、沖縄市の県総合運動公園体育館で決勝リーグの残り各2試合ずつを行い、女子は西原が3戦全勝で5年ぶり6回目の栄冠をつかんだ。男子は豊見城が全勝し、初の頂点に輝いた。男女上位4チームは3月17、18日に豊見城市民体育館などで行われる全九州高校春季選手権大会に出場する。

◆西原女子/重圧越え逆転勝利

4Qドリブルで相手ディフェンスを抜く西原の具志堅夏琳(左)=21日午後、沖縄市の県総合運動公園体育館

 昨年11月の新人大会で優勝し、各校からのマークが厳しくなった女子西原だったが、自慢の守備から試合を組み立て、逆転で5年ぶりの栄冠を手にした。崎浜秀勝コーチは「課題はあるが、追われる重圧、苦しみも次に進むステップになった」と及第点を与えた。

 決勝リーグを2勝し、迎えた最終のコザ戦。前半は173センチの大型センター・宮里雅に常に2、3人のマークがついて、ゴール下の動きを封じられた。オールコート守備で対抗するも、コンビネーションがうまくいかず、得点が伸びず、21―26で折り返した。

 ハーフタイムに「もう一度激しい守備を徹底しよう」と崎浜コーチが声をかけ、動きが変わった。ダブルチームで相手の攻撃を止めると、宮里は複数の相手にも競り勝ち、攻守のリバウンドを死守。守備でつくったリズムは攻撃にも広がった。宮里がチーム最多の13点を取れば、1年生の具志堅夏琳はスピードのあるドリブルで相手をかわし、12得点をマークし、逆転の原動力となった。

 2年前からチームトレーナーを務め、病気のため1月から入院している宮里拓真さんのために、優勝を目標に掲げていた。選手たちは喜びもひとしおで、前原彩永主将は「いい報告ができる」と顔をほころばせた。シューターとして期待される具志堅は「3点弾や次の動きを読んだプレーでさらに得点力を上げたい」と九州大会へ気合を入れ直した。(屋嘉部長将)

◆豊見城男子/3戦全勝 初の頂点

4Qディフェンスをかいくぐってシュートを放つ豊見城の比嘉隼人

 昨年の新人大会と同じ顔合わせとなった4強による男子決勝リーグ。豊見城はその新人大会で唯一負けていたコザとの最終戦も攻守で活発な動きを見せ、3戦全勝し、完全優勝で大会初の頂点に立った。

 コザ戦は第1Q、29―6と順調に滑り出した。相手の動きを読み、マンツーマン守備で得点を抑えた。攻撃では諸見田敬介の3点弾などが決まり、ゲームの流れを完全に掌握した。

 しかし、第2Qからは連戦の疲れで足が止まり始めた。対応が後手に回ると流れはコザに。第3Q途中で3点差まで詰め寄られた。

 苦しい場面を迎えたが、嘉陽宗紀コーチの「こんなに走れないとコートに立てない人に失礼だ」とのげきで選手たちの目が覚めた。選手同士で動きや位置を再確認し、リズムを取り戻していった。

 特に攻撃では比嘉隼人がドライブで相手守備をかわし、チーム最多の24得点で、コザを再び突き放した。

 県1位で挑む九州大会には全国大会上位に入るチームがそろう。幸地信哉主将は「高さに負けない走るバスケを徹底し、優勝を狙いたい」と意気込んだ。(屋嘉部長将)