辺野古移設が最大争点 名護市長選きょう告示 稲嶺、渡具知氏一騎打ちへ


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 任期満了に伴う名護市長選が28日告示される。米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題を最大の争点に、3選を目指す現職の稲嶺進氏(72)=社民、共産、社大、自由、民進推薦、立民支持=と、新人で前市議の渡具知武豊氏(56)=自民、公明、維新推薦=が立候補を予定しており、一騎打ちとなる見通し。告示直前の27日にも両氏を支援する各党党首や国会議員が応援に入り、市内を遊説するなど2月4日の投開票に向けて前哨戦が繰り広げられた。

 1996年の日米両政府による普天間飛行場の移設・返還合意から20年余り。辺野古移設問題が争点化して以来、6度目の市長選になる。政府は2017年4月、大浦湾の埋立工事に着手、27日現在、5カ所で護岸工事を進めている。工事が完了した護岸はない。17年11月には石材の海上搬送を始めるなど、工事を加速させている中で、改めて新基地建設の是非が問われる。

 稲嶺氏は「子の未来に責任を持つ大人として新基地は造らせない」と訴え、辺野古移設阻止を堅持する。渡具知氏は移設是非を示さず「まちづくりに力を入れ、明るさを取り戻していく」と経済振興を訴える。

 28日午前8時半から、稲嶺氏は市大北の選挙事務所前で出発式を開き、渡具知氏は市役所前で出陣式を開く。

 市長選と同日程で、欠員1が生じている同市議補選も行われる。名護市の選挙人名簿登録者数(17年12月1日現在)は4万9241人(男性2万4264人、女性2万4977人)。