琉球新報のツイッターを利用して読者の皆さまにニュースについて意見をお伺いする「琉球新報ニュースでアンケート」の5問目は、琉球新報の調査で、沖縄県内の公立高校の9割近くが「地毛証明書」を提出させていることが分かったことについて、「染めたり、パーマをかけたりしていないことを示すためのこの仕組み、必要だと思いますか」と問う質問でした。
読者の皆さまにツイッターでアンケートを呼び掛けたのは2018年1月11日(木)でした。今回は初めて投票期間を7日(1週間)という長期間に設定にして、週末を挟んで18日(木)まで意見を募りました。アンケートに答えていただいた読者の投票は、過去5問の中で最高得票数の913票。学校の校則について関心の高さがうかがえる結果になりました。
結果は(ア)の「必要」が110票(12%)、(イ)の「不要」が803票(88%)で(イ)の「不要」が9割近くを占めました。
今回もツイッターのコメント欄で「必要」「不要」についてそれぞれを選んだ理由や意見について書いていただきました。「地毛証明書」について触れたコメントの一部を以下、順不同で紹介します。
「高校だけではなく、小学校や中学校でも同じです。中学生のとき生徒指導の先生から雑巾を叩きつけられ、それで顔を拭けと脅されて、化粧していないのを証明するためにゴシゴシ顔をこすったと、当時 親友が悲しそうに話していました。目鼻立ちがハッキリしてモチ肌で色が白く唇が紅いとても美人さんでした」
「決まりだからとか、他の人と違うからと、何故無理に全員が同じ容姿にならなければいけないのか。髪、目、肌、下着の色、何故揃えなきゃいけない? 」
「髪の毛質·色·長さを校則で決めることの意味が大人になった今でもわかりません 」
「ヘアスタイルなんでもいいさー別に」
「自分の時は『あなた、髪赤いけど、地毛ね? 』『はい』で終わってたけど、今は大変だ…。パーマも染めるのも別にいいと思うけど」
「疑って無闇に圧力をかけるより、制度がある方がお互い良い関係になれると思う」
「ちゃんと見れば分かること(プリンなど色の変化)。学校(役所)の自信のなさの表れ。 ウソをつかれたときにこれを手にして責めたてるんでしょうね 道徳などで信頼や誠実を教えるのと矛盾していると思います」
「染髪パーマを認め、証明書を提出させる 髪の維持が難しくなれば自然に戻るのでは?」
「自分の高校は、『自律と自治』のもと、髪型も色も服装も自由だった。自由とは責任が伴うと、教えられ理解して生活していた。勉強も、するも自由、しないも自由。結局、自分が困るか否か。偏差値は70前後の高校だった」
「茶髪だろうが、ピアスしてようが、勉強できれば問題ない。 今は通信高校の方が優れているので通う必要がない。優れた生徒はそっちに流れるぞ(笑)」
「髪型で人格を決めつけられるなんて、人を見る目が無さすぎ。髪型なんて関係なく勉強する人はするし、しない人はしない」
「そもそも髪だの化粧だの(ということ)に学校が口を出すこと自体が暴力。学校は学問をするところ。他者の権利を傷つける(例えば柔軟剤などの香害)のでない限り他のことへの口出しは一切無用。寧ろ学校が率先してパワーハラスメントの手本になってどうするのか」
「ルールはルール。止めさせたいなら、教育委員会などに言えよ。それこそ、県知事とかに」
「優秀な人がいる学校はそれぞれが責任もって考えるけど、あまり優秀でない学校ですと歯止めがなくなりますからね。難しい問題です」
報道を受けて、2018年1月11日付の本紙社説でも、この問題を取り上げました。 『<社説>県立高校の地毛証明 多様性認める環境を』と題した社説に対し、ツイッターなどでもさまざまな意見が寄せられました。 以下、いくつか紹介します。
「学校は画一的ではなく、それぞれの個性を互いに尊重し、自分らしさを持った人材を育てる場である。個性よりも統制が重視される場ではない」
「なぜこれほどまで黒い直毛にこだわるのか。管理強化ではなく、多様性に配慮し自由な教育環境を整えてほしい」
「もともと髪の色が薄かったりくせがあったりする生徒が、生まれつきのものであることを証明するための『地毛証明書』を、県立高校全60校のうち52校(86・7%)が生徒に提出させていることが分かった」
今回の「新報ニュースでアンケート」の結果については2018年1月19日(金)の琉球新報の教育面(12面)で紹介しています。