沖縄県の沖縄国際大学4年生の玉那覇恵都(えみ)さん(22)がゼミの卒業課題として、県内各地にある28の琉歌碑を紹介するスマートフォン用のアプリケーションを作成した。玉那覇さんは「沖縄の歴史を知ることができるようなアプリに仕上げた」と話した。
卒業課題は沖縄観光に役立つアプリの制作にしようと考えていた玉那覇さん。調べるうちに、県内各地の琉歌碑を網羅的に探訪できるツアーが少ないことに着目した。「琉歌碑を通して、沖縄の歴史を多くの人に知ってもらいたいと考えた」と作成の動機を語った。
玉那覇さんのアプリでは、各琉歌碑で詠まれた琉歌が確認できるほか、地図アプリを使って実際に訪れることができるようにと、位置座標も盛り込んでいる。琉歌碑の位置は文献を中心に調べたが、資料が古く、実際に訪れると琉歌碑がすでに撤去されていたこともあったという。「地元の人に聞いたりして、琉歌碑の場所を調べていった」と振り返った。
アプリ作成用のソフトを使って半年ほどで完成させた。琉歌碑の写真も撮れるようにと、カメラ機能も付けるなど、旅の思い出を残せるような工夫も凝らした。玉那覇さんは「頑張って何とかアプリを完成させることができた。今後は他の分野のアプリ作成にも取り組んでみたい」と展望を語った。