名護市長選 辺野古問題の違い鮮明に 両候補の第一声分析


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※本紙取材を基に分析、小数点以下を四捨五入

 名護市長選に立候補した稲嶺進さん(72)と渡具知武豊さん(56)は告示日の28日、第一声でそれぞれ市政発展に懸ける思いを訴えた。

 第一声の発言内容を分析すると、2人とも子育て政策や経済活性化策に言及したことは共通したものの、辺野古新基地建設問題については稲嶺さんが4分の1の時間を割いたのに対し、渡具知さんは同問題に言及せず、違いが鮮明になった。

 稲嶺さんは「子どもを政策の中心に据えてきた」と実績を訴え、パンダ誘致の実現で素通り観光を解消するとアピールした。新基地建設について「(市役所を)政府の名護出張所にしない。子の未来のためにも辺野古(新基地)を進めさせてはいけない」と訴えた。

 渡具知さんは保育料無償化、学校給食費無償化などを挙げ「子どものためにあらゆる財源とエネルギーを注ぎ込む」と訴えた。「この8年間で街の景気や市民の暮らしは良くなっていない」と述べ、中心市街地の活性化や名護漁港整備などの政策を掲げた。