沖縄・米軍の主な落下事故まとめ 「いつか人的被害が」 事故相次ぎ不安


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 オスプレイから機体の一部が落下した事故に、県民からは「またか」と米軍へのあきれと、憤りの声が聞かれた。2016年12月に名護市安部で起きたオスプレイの墜落事故以降、米軍機の事故やトラブルは30件余と相次いでいる。今年に入っても、不時着や部品落下が発生し「いつかは人的被害が起きる」と県民の不安は頂点に達している。

 一昨年オスプレイが墜落した名護市安部に住む比嘉良枝さん(87)は「私の家からも伊計島が見える。米軍機への恐怖は大きくなるばかりだ」と話す。比嘉さんによると、墜落以降同型機が安部集落の付近を飛ぶと、事故を危惧して家の外に飛び出して過ぎ去るのを見届ける区民もいる。「米軍は沖縄でやりたい放題。日本政府もこの状況を見過ごしていいのか。沖縄のことを何も考えていない。許せない」と憤った。

 1月には米軍ヘリの不時着が伊計島や読谷村、渡名喜村で起こった。読谷村の不時着現場近くで鶏を育てている知念直樹さん(51)は一報を聞き「こんなに頻繁にトラブルが起こると、人的被害が出てくる可能性は高くなるのではないか」と不安を口にした。

 渡名喜村社会福祉協議会事務局長の比嘉敏久さん(58)は記者の電話で落下事故を知り「またか…」と言葉を失った。1月23日、普天間所属ヘリが村のヘリポートに不時着した際、海上から飛行を見ていた。不時着後も村の近くでほぼ毎日、米軍の訓練が続いているといい「最近はオスプレイも来ている。佐賀で自衛隊ヘリの墜落もあったばかりで、県内でもいつか大事故につながるのではないか」と不安げに話した。