希少サンゴ、県が採捕許可  防衛局は14日以内に移植へ


この記事を書いた人 大森 茂夫

 沖縄県は16日、沖縄防衛局が昨年10月26日に申請していた、名護市辺野古の新基地建設海域に生息するオキナワハマサンゴ1群体の特別採捕を許可した。許可までの処理期間は97日で、県が定める標準処理期間を大幅に超えた。県水産課は「希少種の採捕申請は初めての事例で、慎重に審査した」と説明した。県水産課は「移植後、当分の間はおおむね1週間ごとに当該サンゴの状況を報告するよう求めた」と述べた。

 防衛局は申請書で、許可日から14日以内に移植を実施するとしており、県の許可は3月1日まで。

 県は特別採捕許可の行政手続きの目安(標準処理期間)を45日間と定めているが、今回は防衛局の照会を除いて97日で、期間を大幅に超えた。過去に特別採捕許可で45日を超えた事例はない。

 防衛局は1月24日にヒメサンゴの特別採捕を申請し、近く別のヒメサンゴとオキナワハマサンゴの計9群体の特別採捕を申請する意向を示している。【琉球新報電子版】