米軍ヘリ、普天間第二小の上空飛行 軍が認める 「回避」の合意ほご


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普天間第二小学校上空を飛行した米軍ヘリMH60の同型機

 【東京】23日午後3時半ごろ、米軍普天間飛行場を離陸した米海軍ヘリコプターMH60が隣接する普天間第二小学校の上空を飛行した。防衛省、在日米軍が発表した。在日米軍は事実関係を認め日本側に遺憾の意を伝えた。昨年12月、同小に普天間所属ヘリの窓落下事故が発生した後、日米両政府は学校上空の米軍機の飛行を「最大限可能な限り避ける」と合意しており、反発の声が上がるのは必至だ。

 日本側が普天間第二小上空を米軍機が飛行したのを確認したのは1月に続き今年2回目。ヘリは外来機で、学校上空の飛行を避ける合意を把握していなかったとみられる。

 防衛省によると監視員と学校に設置したカメラで確認した。防衛省は外来機も含めて学校上空の飛行を行わないよう再発防止を申し入れた。米軍は調査を始めた。

 普天間第二小では落下事故を受け、約1カ月半校庭の使用を中止していた。1月18日にも米海兵隊ヘリ3機が上空を通過したのを防衛省が確認していた。しかし、米軍は航跡データなどを示して学校上空の飛行を否定している。日米で見解が食い違っており、防衛省は米軍側に事実関係の確認を続けている。

 沖縄防衛局は23日夜、宜野湾市教育委員会幹部に在日米軍が普天間第二小上空の飛行を公表したことを説明し「外来機を含め、このような事案が起きないよう再発防止の徹底を申し入れた」と伝えた。

 宜野湾市教委によると、上空飛行があった午後3時半ごろ、普天間第二小学校の児童は下校中で授業などでの運動場使用はなかった。

 関係者によると、午後3時半ごろ、米軍普天間飛行場からMH60ヘリが北向けに離陸した。防衛省関係者によると、普天間第二小の上空を飛行したヘリは、嘉手納基地に暫定配備されている機体の可能性が高いという。