沖縄県内時給893円、最高 17年10~1月 好景気、人手不足受け


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 求人情報誌「ジェイウォーム」を発行する冒険王(那覇市、佐和田安行社長)は1日までに、2017年10月~18年1月の県内の平均賃金動向をまとめた。県内景気の拡大に伴う人手不足の影響を受けて、平均時給は前年比30円増の893円となり、11年の調査開始以降で最高となった。平均月給は上昇幅が大きかった前年の反動で同1652円減の16万6886円だった。

 平均時給の業種別では「教育」が前年比148円増の1091円、「営業」は同78円増の978円、「観光」は同63円増の875円となった。

 同社は「教育では学習塾が募集に力を入れており、営業では沖縄の経済活性化に伴って新規事業の開拓を進めているとみられる」と指摘した。

 平均月給は「販売・サービス」や「教育」「建設」などで上昇した一方、「観光」や「医療」などで減少となった。

 同社は「昨年は正社員を多く採用した企業が多かったことから月給も大きく伸びた。今年は人員が確保できたことから正社員の採用は抑えたのではないか」と分析している。

 調査は県内で発行された主要求人誌3紙の募集広告を基に行った。企業総数は3697社、求人サンプル数は2万199件。時給や月給は残業代や諸手当を含まない額となっている。

 詳細をまとめた「沖縄の平均賃金データブック2018」は県内のコンビニエンスストアや書店で販売する。価格は税抜き231円。