「辺野古断念」など２１項目要望　翁長知事、福井沖縄相と初会談

　福井照沖縄北方担当相が３日午前、２月末の就任後初めて来県し、県庁で翁長雄志知事らと会談した。翁長知事は米軍普天間飛行場の５年以内運用停止へ具体的なスケジュールを作成することや辺野古新基地建設断念など２１項目の要望書を手渡した。福井氏は「沖縄の皆さんの心に寄り添いながら沖縄をより豊かにするための施策の実現に尽力していく」と抱負を述べた。
　翁長知事は笑顔で出迎え「沖縄振興に精通する方が（担当相に）なられて心強い。沖縄の過度な基地負担の軽減に取り組んでほしい」と求めた。
　同席した浦崎唯昭副知事は慢性的な那覇空港の航空便遅延を挙げ「嘉手納基地の空域の制限も少し影響していると感じている」と述べ、要望書とは別に改善を訴えた。
　福井氏は知事との会談後、県議会で新里米吉議長、赤嶺昇副議長とも会談した。午後は糸満市の国立沖縄戦没者墓苑で献花するほか、地元高知県の慰霊塔・土佐の塔も参拝する。那覇クルーズターミナルも視察する。
　４日は那覇空港の航空貨物ハブ施設のほか、米軍普天間飛行場や米軍ヘリが窓を落下した普天間第二小、返還跡地の西普天間住宅地区を視察する。那覇市内で経済団体や市町村、各圏域代表とも会談する。【琉球新報電子版】