沖縄県は5日、出動を終えたドクターヘリ(EC135型)から、機体にたまる静電気などを放電するアルミニウム合金とカーボン製の部品がなくなっていたと明らかにした。飛行中に落下した可能性がある。長さ8・8センチ、直径0・64センチ、重さ3・8グラムで、けが人は確認されていない。部品の大きさや重さは航空法による報告義務の基準(100グラム)を下回っているが、県は「事案の重要性を考慮した」としている。
県や運航する学校法人ヒラタ学園などによると、ヘリは2月18日午前、東村で起きたバイク事故の対応のため、拠点となっている浦添牧港ヘリ基地を出発した。出動を終えて機体を洗っている際に、部品がなくなっていることに気づいた。
運航距離は片道約70キロで、ほとんど海の上を飛んだ。部品は「スタティックディスチャージャー」と呼ばれ、1本欠落しても飛行への影響はないという。
ヒラタ学園は再発防止について「従前の飛行前後の目視点検に加え、飛行後に触手点検を追加し、部品の欠落を事前に防ぐ」などとしている。