翁長雄志知事は9日、浦崎唯昭副知事(74)が3月末で退任し、後任に県事務方トップの謝花喜一郎知事公室長(60)を充てる人事を発表した。開会中の県議会2月定例会に人事案を追加提案する。翁長知事は副知事を交代する理由について「知事の考え方が職員に浸透し、知事を支える人材も育った」とした上で「年度をまたぐ今が節目だと考えた」とした。
浦崎氏は副知事就任前は自民党の県議だったが、保革を超えた「オール沖縄」を掲げて14年の知事選に出馬した翁長氏(当時那覇市長)を支援し、県政発足後には副知事として翁長県政を支えてきた。
翁長知事は9日に県庁で記者会見し、浦崎氏について「政治家としての豊富な経験を生かし、年齢的にも体力的にも厳しい中、私の精神的支柱として県政を支えてもらい感謝している」と述べた。後任の謝花氏については「基地問題にしっかり対応し、過去には企画部長として21世紀ビジョン基本計画(振興計画)の策定に関わるなど、県の政策全般に精通している。後任に最適だ」と紹介した。
謝花氏は今帰仁村出身。琉球大卒。1984年に県職員に採用された。沖縄振興計画などを担当する企画部長を経て、2016年度から基地問題を統括する知事公室長を務めている。
翁長知事は謝花氏を特別職の企業局長に充てることを検討していた。副知事起用を受け、企業局長には3月末で定年退職する金城武総務部長(60)が就くことが有力視されている。