経済

カラフル熱帯魚が干物に 沖縄県産、特殊シートで色、味保つ 東京海洋大など19年度事業化目指す

沖縄県産魚の干物開発を目指す(左から)リバネスの岡崎敬大阪事業所長、濱田奈保子東京海洋大教授、エムスタジオの池間あかりさん、池間真也さん=15日、沖縄県庁

 沖縄の魚食文化を広げようと不動産コンサルティングを営むM―studio(エムスタジオ、沖縄県南城市)が、チヌマンなどこれまで市場に流通しなかった魚を使った干物の開発に取り組んでいる。魚から水分だけを取り除く特殊なシートを活用することで、乾燥機などの大規模な設備投資をせずに干物が作れることを確認した。カラフルな魚が多い県産魚なら観光需要も見込めるとみて、2019年度の事業化を目指している。

 事業はエムスタジオが地域活性化事業の一環として企画し、東京海洋大とバイオ研究ベンチャーのリバネスが共同研究する。

 干物にする対象魚種は現在検討中だ。県外企業が製造、販売する脱水シートを使うことで、青魚や赤魚も色がくすまないほか、身も白濁しないなど外観を維持できる。うまみ成分も保持する一方、脱水時に独特の臭みは取り除くため、臭みのある魚も活用できるとみている。

 糸満市が計画している新しい公設市場への入居を検討しており、そこを拠点として「あかり水産」の名前で事業化を目指す。

 エムスタジオは県内で多種多様な近海魚が定置網などで水揚げされるにもかかわらず、そのほとんどがサイズの小ささなどから流通していないことに着目した。エムスタジオの池間あかり共同代表は「流通していない未利用の魚を使い、手軽でおいしい水産加工品を作りたい」と狙いを語った。

 大きな機械を使わず魚をシートで包むだけのため気軽に作業ができるとし、短時間勤務を希望する人を雇用していくことも狙う。東京海洋大では賞味期限などの安全性や、おいしさに関する研究も進める。濱田奈保子教授は「品質はおいしさを見える化することで付加価値向上やブランド化につなげられる」と語った。