米軍ごみ処理 拒否を 中城・北中城住民 清掃組合に要請


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「米軍ごみ受け入れに反対する有志の会」の仲真清さん(左)から米軍ごみ受け入れ拒否を求める要請書を受けとる義間清事務局長=16日、中城村北中城村清掃事務組合

 【中城】沖縄県中城村と北中城村の住民で構成する「米軍ごみ受け入れに反対する有志の会」は16日、中城村北中城村清掃事務組合(管理者・新垣邦男北中城村長)のごみ処理施設「青葉苑」を訪れ、同事務組合で請け負う米軍ごみの受け入れを4月以降やめるよう求めた要請書を義間清事務局長に手渡した。要請書と合わせ、米軍ごみ受け入れに関する公開質問状も提出した。

 倉敷環境(沖縄市)の産業廃棄物処分業などの許可が取り消されたことに伴い、事務組合は昨年12月から1日4トンを上限に、北中城村内の米軍施設から出る一般ごみを受け入れている。4月以降も米軍ごみの受け入れを継続することが決定している。

 要請書には、防衛施設庁(当時)から補助金を受けて造られた青葉苑に関し、建設する際に在沖米軍や沖縄防衛局と交わした覚書などの開示や住民意見の聴取など5点が盛り込まれた。有志の会からは「受け入れについて事前に住民への説明がないのは村民不在の不誠実な対応」「米軍ごみの中に有害物質が混入し、今後施設が利用できないようなことが起きないか不安だ」との声が上がった。

 質問状には、2014年制定の「北中城村一般廃棄物処理計画」に米軍ごみを受け入れた際の想定などが記載されていないにもかかわらず、米軍ごみを受け入れている根拠の開示など質問5点を記した。

 事務組合の義間事務局長は、米軍ごみの受け入れ状況ついて「特に問題はない」と説明。質問状については「内容を精査して回答したい」と述べるにとどめた。