「米軍機騒音軽減を」 野国北谷町長、外来機増え防衛局に要請


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 【北谷】沖縄県北谷町の野国昌春町長は20日、沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ね、米軍嘉手納基地から発生する航空機騒音の軽減を求める要請文を手渡した。同基地へのF35A戦闘機の暫定配備などで増す騒音被害の軽減と外来機撤退、日米合同委員会の確認事項順守を求めた。野国町長は「深夜早朝の(騒音)被害が広がっている。早期に対処してもらいたい」と訴えた。

 中嶋局長は、局が19日時点で、嘉手納基地へのFA18戦闘攻撃機計23機の飛来を確認したことに触れ「多方面にしかるべき申し入れをしている。ご心配をお掛けする」と陳謝した。

 町は、2月にF35Aが町砂辺の住宅地上空を低空飛行で旋回したり、3月に垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが町庁舎上空を飛行したりする状況を確認。野国町長は、騒音防止協定やオスプレイ配備にあたり日米が交わした覚書を順守し、人口密集地上空の飛行を避けるよう求めた。

 町の2017年8~10月と比べた17年11月~18年1月の3カ月の騒音発生回数は、上勢で4484回(9・8%増)、宮城で5589回(18・1%増)、砂辺で6415回(16・5%増)、桑江で1752回(28%増)、北玉で1978回(12・3%増)と増加した。19日現在、町には過去最高の111件の航空機騒音に関する苦情が寄せられている。

 町は20日、航空機騒音の軽減を求める要請文を外務省沖縄事務所と沖縄米国総領事館に、抗議・要請文を米軍嘉手納基地の第18航空団に郵送した。