八重山2高校 寮費上げ 商工と農林、月1万円 来月から


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4月から寮費を値上げする(上)八重山商工高と、(下)八重山農林高の学生寮=23日、石垣市

 【八重山】高校がない石垣島周辺離島や石垣島北部など遠隔地の生徒のために設置されている学生寮の寮費を、県立八重山商工高校と県立八重山農林高校が4月から月額1万円程度値上げすることが23日、分かった。両高校は「定員に対して入寮生数が少ないため」と説明している。一方で、保護者からは戸惑いや憤りの声が上がっている。

 八重山商工の寮費は2万8千円から3万8千円に、八重山農林は2万5千円から3万5千円になる予定。寮費には光熱水費などの維持管理費が含まれており、入寮者に均等割りで負担を求めている。

 寮の定員は八重山商工が32人、八重山農林が52人で、2017年度はそれぞれ17人と11人が入寮していた。両校とも入寮者が大きく増加する見込みはないという。一方、新年度の入寮者数はまだ決まっていないため、値上げ幅は変動する可能性もある。

 息子が入寮する掘井太朗さん(55)=市平久保=は「なんの相談もなく、値上げ幅も大きい。通学時間には路線バスも通っておらず、送迎にも片道1時間ほどかかる。市街地に親戚もいないので入寮を続けるしかない」と声を落とす。娘が入寮する市野底の40代の母親は「値上げのために、寮を出る生徒もいる」と明かす。「島北部は過疎化が問題になっているが、このようなことがあればさらに加速する。県は対応を考えてほしい」と求めた。

 学生寮がある他の県立高校で寮費を引き上げる予定はないという。2高校での寮費値上げへの対応について県教育委員会県立学校教育課は各学校の判断との認識を示した上で「情報を収集している段階だ」と述べるにとどめた。