「間違いなく倒す」 比嘉、3度目の防衛戦に闘志 15日、横浜アリーナで


この記事を書いた人 Avatar photo 斎藤 学
3度目の防衛戦を前に練習を公開した比嘉大吾(右)。左は野木丈司トレーナー=3日午後、東京都杉並区の白井・具志堅スポーツジム

 【東京】世界ボクシング評議会(WBC)フライ級王者の比嘉大吾(22)=沖縄県浦添市出身、宮古工業高卒、白井・具志堅スポーツジム=は3日、3度目の防衛戦(15日、横浜アリーナ)を前に都内のジムで練習を公開した。比嘉は16試合連続KO勝利の日本記録が懸かる一戦について「KOは毎回狙わないといけない。間違いなく倒す」と闘志をみなぎらせた。

 同級2位でWBCインターナショナルフライ級王者のクリストファー・ロサレス(23)=ニカラグア=との対戦に向け、比嘉は公開練習で1回のスパーリングやミット打ちなどをこなした。ジム内に重量感のあるパンチの音が響き、順調な仕上がりを感じさせた。

 比嘉は2月4日に那覇市で2度目の防衛を果たし、その6日後には練習を再開した。スパーリングは100回以上をこなしたという。野木丈司トレーナーは「ボクシングそのもののレベルの上昇が著しい」と成長ぶりを認める。「大風呂敷を広げれば、スーパーフライ級を見渡しても負けないところに来ている。コンディションを仕上げれば期待に十分応えられる」と自信を見せた。

 体重は前回防衛戦を終えてから一時62キロまで増えたが、現在はフライ級のリミット(50・8キロ)にあと約5キロのところに落とした。これまで減量に苦しめられてきたが、練習前の会見では「(試合の)1週間前に残り3キロまで持っていければ一番いい」とすっきりとした表情だった。日々2食分の弁当を用意し食生活を管理する野木トレーナーも、前回から試合間隔が短い分「本人も楽だったのではないか」と語る。

 県民栄誉賞の受賞も決まっている比嘉。会見に同席した所属ジムの具志堅用高会長は、防衛戦の2日後にはその授賞式があることに触れて「負けたら辞退ですから」とまな弟子にハッパを掛けた。そして「大きい目標がまだまだついてくる。ぜひKOで勝ってほしい」と期待を込めた。