社会

乳児や親 予防接種を はしか拡大で医師、対策呼び掛け

感染拡大対策を訴える具志一男委員長(右から3人目)=11日、県庁

 沖縄県内で猛威を振るっている麻疹(はしか)。最初の患者からうつった人が、さらに周囲の人に広げてしまう「三次感染」が始まっている。感染者は成人が主だが、最近は乳幼児の発症も目立っており、県や「はしか“0”プロジェクト委員会」が流行を食い止めようと対策を強く呼び掛けている。

 「最初のピークは越えた。二次感染が起点になり、さまざまなところで患者が発生する段階に来ている」。県保健医療部の糸数公保健衛生統括監が険しい表情で語った。11日、はしか“0”プロジェクト委員会との共同記者会見では、県民にはしかへの理解を求めることが強調された。

 沖縄では1998~2001年にはしかが流行し、乳幼児9人が死亡した。当時は予防接種率が6~7割と低かったことが一因とみられる。事態を深刻に受け止めた小児医療関係者らが01年に立ち上げたのが、はしか“0”プロジェクト委員会だ。これまで予防接種の推進などを行ってきた。

 感染が判明した0歳~50代の男女38人を見ると、30代が10人、40代と20代がそれぞれ7人で成人が多い。ただ、今月に入り親やきょうだいから幼児に感染した例が確認されている。

 会見では、同委員会委員長の具志一男医師が緊急アピール文を読み上げ。6カ月~1歳未満の乳児や、医療従事者や学校関係者、乳児の保護者、観光関連の仕事に就いている人などへ接種を勧めた。かかった場合には、熱が下がってから3日過ぎるまで自宅で療養することも求めた。

 県立中部病院感染症内科・地域ケア科の高山義浩医師は、感染が疑われる場合は公共交通機関の利用を避けることなどの注意点を挙げた。具志委員長は「一人一人が予防や感染拡大防止を理解して対策するようお願いする」などと述べた。