比嘉大吾 王座剥奪 ファン落胆「どうして」 後援会、恩師「次につなげて」


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 世界ボクシング評議会(WBC)フライ級王者の比嘉大吾選手が3度目の防衛戦に向けた計量で制限体重を超え、王座を剥奪されたことを受け、ファンからは落胆の声が上がった。比嘉選手の後援会関係者からは減量失敗を次の挑戦の糧にして王座を奪回してほしいと激励の声が聞かれた。

 比嘉選手を応援してきた読谷村の70代男性は「驚いた。期待していたので、裏切られた気持ちだ。どうしてこうなってしまったのか」と落胆した。

 比嘉大吾沖縄後援会の荷川取悟会長(51)は比嘉選手について「ジムの管理指導の下で食事からトレーニングまで200%やってきた」と強調する。「壁を乗り越え、階級を上げて上を目指していく選手だと思う。どんなことがあっても大吾を応援していく」と、支えていくことをあらためて決意した。

 「テレビで見て、体が大きいと思った。顔色も悪く、苦しんでいるなと分かった。大丈夫かなと思っていた」。宮古工業高校ボクシング部時代の恩師、知念健次監督(55)は心配していた。王座は剥奪されたが「まだ沖縄のためにも日本のボクシング界のためにもあきらめるわけにはいかない。減量には負けたが、試合に勝って次につなげてほしい」と激励した。

 比嘉選手の小中学校の同級生で、後援会副会長を務める会社員の島尻真志さん(22)は「体がどんどん大きくなって、試合をするたびにきつそうだった。本人のメンタルが心配だ」と声を落とした。「王座剥奪はとても残念だが、またチャンピオンを目指して頑張ってほしい。同級生として大吾の復活を応援したい」と強調した。