【中城】沖縄県中城村南上原の木立の中に埋もれていた巨大シーサーがこのほど、周辺整備によって再び姿を現した。シーサーの日の3日、地域の安心や目の前を走る県道29号での事故撲滅などを祈る安全祈願祭が執り行われた。南上原、北上原両区の境界付近に当たることから両区の住民や交通安全ボランティアらが参加。丘の上の雄姿の復活を喜び、地域をいつまでも見守ってくれるよう祈りを込めた。
シーサーはセメント製で、ペンキで色付けされた約3メートルの大型の1体。25年ほど前、地主の男性が設置したが、しばらくして周囲には木々が生い茂り、木立に覆い隠されて、置かれていること自体が忘れ去られていた。
地域にシーサーを設置する活動をしている「シーサーで景観をつくる会」の事務局長で陶芸家の山内米一さんらが思い出し、今年2月ごろ、現場を確認したところ、色あせることなく残されていることが判明。周辺を村が整備して、県道からも姿が確認できるようになった。
祈願祭には浜田京介村長、宜野湾署の照屋隆署長も参加。県道29号は交通量が多く、浜田村長は「安全安心のシンボルとしていきたい」と宣言した。
山内さんは周辺整備が素早く行われたことに感謝し、「今後、シーサーを大切にしていけば、自分たちを守ってくれるはずだ」と話し、大切にしていこうと呼び掛けた。