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前年度に発行された新人の歌集で、最も優れた作品に贈られる第62回現代歌人協会賞(同協会主催)は、沖縄県名護市在住の佐藤モニカさん(43)=千葉県出身=の歌集「夏の領域」(本阿弥書店)に決まった。同賞は小説の芥川賞にも匹敵する賞と言われ、歌人の登竜門として知られる。歴代の受賞者に俵万智さんや道浦母都子さんらがいる。佐藤さんは「憧れの賞だったので、うれしく光栄の一言に尽きる。私の師匠である佐佐木幸綱氏も同じ賞をかつて受賞しており、感慨深い。気持ちが引き締まる」と語った。
歌集「夏の領域」は、10日に第24回日本歌人クラブ新人賞を受賞したばかり。佐藤さんは、2015年に作家として第45回九州芸術祭文学賞最優秀賞(小説『カーディガン』)、17年に第40回山之口貘賞(詩集『サントス港』)を受賞している。本紙文化面で「落ち穂」を執筆中だ。
花ゆうな短歌会を主宰する比嘉美智子さんは「佐藤さんの歌は詩的な要素があり、その才能は誰もが認めるところ。励みになり名誉に思う」と話した。