気象予報士 学び追究 コザ高・永井教諭 沖縄県内初、CPDに


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 気象予報士の学習活動を評価する「気象予報士CPD制度」(主催・日本気象予報士会)でコザ高校の永井秀行教諭(地学)がこのほど、県内で初めての認定者となった。全国でも17人目。「目まぐるしく進化する予報技術の知識をアップデートせねばと励んでいたら認定条件をクリアしていた」と笑顔で語った。

「気象予報士CPD制度」の認定者となったコザ高校の永井秀行教諭=沖縄市の同校

 同制度は気象関連の研修会への参加や論文発表などの活動をポイント制にし、継続的に研さんを積む気象予報士を評価して認定する。永井教諭は専門の地学の学びの幅を広げようと1996年に気象予報士の資格を取得。インターネットが普及していなかった時代は、天気図を1枚100円でファクスで取り寄せ勉強を続けていた。「研修や講習は全て県外で開かれる。費用もかかるし積極的な参加は厳しかった」という。

 その後、日本気象予報士会が地方支部を支援していることを知り、県内でも技能向上の場をつくろうと2015年に沖縄支部を立ち上げた。沖縄気象台や琉球大学の気象研究者らの協力を得ながら、最新の気象研究を学ぶ勉強会や講演を開いている。本年度は、沖縄気象台と連携し、学校現場で防災時の対応を考える「防災プロジェクト」の講座を開く予定だ。

 現在、県内の気象予報士は78人。永井教諭は「今は県内でも気象予報の学びの機会が増えた。気象予報の資格が持ち腐れ状態になっている人や今から資格取得を目指す人は、日々進化する気象分野をぜひ共に学んでいきましょう」と呼び掛けている。