沖縄在来大豆で新商品 今帰仁、タンカンゼリーも


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あいあいファームが栽培する沖縄在来種の大豆=4月26日、今帰仁村湧川

 【今帰仁】農業生産法人あいあいファーム(今帰仁村、木村修社長)は26日、県内で生産量が減少し、ほぼ流通していない沖縄在来種大豆の栽培を強化し、島豆腐やみそ、しょうゆなどの開発を目指す6次産業の新構想を発表した。

 琉球大学などの協力を得て栽培を進め、5月下旬にも収穫する。県産フルーツを加工した新商品、あいあいファーム施設のカフェのリニューアルも発表した。

 木村社長が1月に就任し、新たな経営戦略として示し、「今帰仁を盛り上げていきたい」と語った。

タンカンを原料とした、てぃーあんだーゼリー=4月26日、今帰仁村湧川

 栽培する大豆は青ヒグと高アンダー。沖縄総合事務局の資料によると、県内の大豆作付面積は1950年代に6000ヘクタールあったが、2014年に1ヘクタールまで減少。島豆腐などの原料大豆は輸入に頼る状況だ。加力謙一取締役は「沖縄の伝統的な食文化を守りながら、6次産業を発展させたい」と説明した。

 新商品では、地元の乙羽岳で栽培したタンカンを原料に、豊かな風味を楽しめる「てぃーあんだーゼリー」(税別300円)、堅いゼリー状の「てぃーあんだーキャンディー」(同350円)などを開発した。

 あいあいファームは旧湧川小学校跡地を利用し、レストランやカフェ、農産物収穫、宿泊可能な複合施設を運営する。開発商品やファームで栽培した野菜などを購入できる。