豊年祈るはやし、島に響く 多良間で伝統祭祀「スツウプナカ」


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豊年を祈願し、はやしに合わせて神酒を飲む村民ら=30日、沖縄県多良間村

 豊年と繁栄を祈願する沖縄県の多良間島(多良間村)の伝統行事「スツウプナカ(節祭)」が30日、2日間の日程で始まった。30日深夜からは、「暁願い(アカツキニガイ)」が執り行われ、長老たちが読む神歌(ニィリ)と、神酒(ミス)を飲み交わす際の「ユナオレガ(豊年だ)、ヒーヤ、ヤッカヤッカ」というはやしが島に響いた。

 祭り本番の1日は、神事をつかさどるツカサ(神女)や来賓らがナガシガー(長瀬川)、フダヤー(札屋)、パイジュニ(南宗根)、アレーキ(新池)の4カ所の祭場を順々に訪れる。

 スツウプナカは、国指定重要無形民俗文化財の豊年祭「八月踊り」に並ぶ村の二大行事の一つ。暁願いで神歌を読んだ狩俣秀男さん(81)は「昨年の豊作への感謝と、本年の豊作への願いと村民の健康を祈って歌った」と話した。