「日本食、広めたい」 普及人材にフィリピン留学生 沖縄県内初、ホテルで研修へ


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チオク・ニッキ・ティロンさん

 専門学校大育の調理本科を3月に卒業したフィリピン人留学生、チオク・ニッキ・ティロンさん(22)がこのほど、沖縄県内で初めて農林水産省の日本料理海外普及人材育成事業の認定を受けた。

 チオクさんは今後5年間、那覇市の沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ内のレストランで正規スタッフとして働きながら、日本食調理の腕を磨く。

 同事業は、日本食の海外普及を目的に、調理師免許を持つ外国人が国内で働きながら技術取得を可能とする制度。チオクさんは「頑張って勉強し、将来はフィリピンで日本料理の店を持ちたい。フィリピンで日本料理を広めたい」と語る。

 チオクさんは約2年半前に来沖した。大育で調理師免許を取得、日本料理を勉強してきた。同校の石川正一理事長は「ホテルの受け入れ態勢が整っていることや、本人の料理に対する姿勢も評価された。後に続く留学生の目標になるだろう」と話す。「現状に満足せず、夢の実現へ頑張ってほしい」とエールを送った。