キングス競り負け 大阪に延長79―82 Bリーグ第58戦


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キングス―大阪 第2Qシュートを決める渡辺竜之佑(上江洲由龍撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングス(西地区1位、42勝15敗)は2日、沖縄市体育館で大阪エヴェッサ(同地区3位、23勝34敗)と今季第58戦を戦い、延長にもつれ込んだ熱戦を79―82で落とし、レギュラーシーズンのホーム最終戦を勝利で飾れなかった。

キングスは第1クオーター(Q)はパス回しから得点を決めるも、攻守でリバウンドが取れなくなり、得点が伸び悩んだ。相手の外国籍選手がインサイドで強さを見せ、点差を広げられる。第2Qはリバウンドを取り始め、徐々に点差を縮め、岸本隆一からパスをもらった津山尚大が3点弾を決めて逆転。その後同点とされるも、終了間際に須田侑太郎の3点弾で、36―33とリードして折り返した。後半は点を取っては取り返される一進一退の攻防に。第4Qにターンオーバーから逆転を許すも、必死に食らい付き須田の3点弾で勝ち越した。しかし試合終了残り3.4秒で同点とされ、73―73で延長へ突入した。延長の序盤は岸本の3点弾でリードしたが、ファウルからのフリースローやインサイドで相手外国籍選手にやられ、点差が離れていった。ハッサン・マーティンがブザービーターを狙ったが、リングを捉えられず3点差で敗れた。次戦は5日午後3時5分、千葉ジェッツと千葉県の船橋アリーナで戦う。(観客3612人)

▽Bリーグ1部(沖縄市体育館、3612人)

大阪 24勝34敗
82―79(22―16,11―20,19―20,21―17,延長9―6)
キングス 42勝16敗

 【評】キングスは大阪の高さのある守備を攻めあぐね、序盤はリードを許すが、徐々に攻守でリバウンドを奪い逆転。試合を優位に進めた。しかし第4Qは、勢い付いた大阪と一進一退の攻防を繰り返し、最終盤で追い付かれ延長戦へ。延長では岸本隆一の3点弾で流れを手繰り寄せたかに見えたが、守備間のミスや自らのファウルから逆にリードを広げられ、勝利を手放した。
 (喜屋武研伍)

◆次の試合向けプラスに転換

 佐々宜央HC(キングス)の話 低調な出だしだったが、第2Qから控えの選手のプレーで良い流れを持ってくることができた。しかし肝心なところでフリースローなどのミスが出てしまった。琉球は手を抜いて勝てるチームではなく、個々の役割をしっかりとやらないといけない。この日の試合の反省を次の試合に向け、プラスに持っていきたい。

◆全員が役割全う

 桶谷大HC(大阪)の話 リーグトップの守備力を誇るキングスに、大阪の一番の強みであるインサイドアタックをやり続けられたことと、岸本隆一をしっかりとマークできたのが良かった。全員が役割を全うしてくれた。

◆ミス響き、ホーム最終飾れず

キングス―大阪 第2Q ディフェンスをかわして、相手ゴールに切れ込む岸本隆一=2日、沖縄市体育館(古堅宗陽撮影)

 今季レギュラーシーズンのホーム最終戦の相手はbjリーグ時代からの宿敵・大阪エヴェッサだった。昨年もリーグ最終盤に大阪に連勝し、チャンピオンシップの切符をつかんだが、この日は15回ものターンオーバーを出すなどミスから最後の最後で追い付かれた。延長の末の逆転負け。佐々宜央HCは「肝心な所でミスが出た」と悔やみ、「今日の試合の反省をプラスに持っていきたい」と次戦へ気合を入れ直した。

 第1Qは岸本隆一からのパスで田代直希が3点弾を2度決めるなどパス回しから、得点を決めた。しかし、攻守でリバウンドが取れなくなると、キングスの得点が伸び悩み始める。一方で、大阪はインサイドでは外国籍選手が得点を決め、マークが集まるとアウトサイドから3点弾を決めていった。第2Qは渡辺竜之佑が攻守でリバウンドを奪ったり、スチールから速攻でシュートを決めたりし、キングスが反撃。岸本のパスから津山尚大が3点弾を決め逆転した。一度は追い付かれるも終了間際に須田侑太郎が3点弾を沈め、再び突き放した。

 1点を争う試合に、大阪の底力と怖さを知るブースターはさらに大きな声援で選手を後押しした。二ノ宮康平、津山の連続3点弾などで点差をつけるも、ターンオーバーから大阪に得点を与え、点差は縮まり、試合終了3・4秒前に同点とされた。延長も岸本の3点弾で点数を重ねるも、大阪にファウルを与えてはフリースローを決められ、逆にキングスは決められないなど要所でのミスが続き、勝利を逃した。今週末には強豪・千葉ジェッツとのレギュラーシーズン最終2連戦が控える。主将の岸本は「ホームで結果を残せず、悔しい結果となった。この負けを意味のある負けにし、挑戦者の気持ちで向かっていきたい」と意気込んだ。(屋嘉部長将)