「基地なき島」掲げ 5・15平和行進


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 「第41回5・15平和行進」(同実行委員会・沖縄平和運動センター主催)が2日目の12日、県内各地で行われた。約1470人(主催者発表)が参加した。時折、雨が降る中、参加者は3コースに分かれて平和や辺野古新基地建設反対を訴えて行進した。最終日の13日は、午後1時半から宜野湾市の宜野湾海浜公園野外劇場で県民大会を開く。

米軍嘉手納飛行場のフェンスを横目に、基地撤去を訴える参加者ら=12日正午すぎ、嘉手納町

 【中部】「中北部・基地コース」は、県内外の労働組合などから約700人が参加し、読谷村役場から北谷町役場までの約14キロの道のりを行進した。

 晴れ間が見えた正午過ぎ、参加者は米軍嘉手納飛行場を横目に「危険な米軍基地を返還せよ」「地位協定を見直せ」とシュプレヒコールを上げながら歩みを進めた。

 中部地域で勤務する与那嶺恵さん(35)は、宜野湾市内で相次いだ米軍機による部品落下事故を受け「自分たちの町が大丈夫なのかと、不安を抱いている人は多い。米軍基地が1日も早くなくなってほしい」と力を込めた。福岡県から初参加の志岐正也さん(51)は「矛盾だらけの日本政府の姿勢が沖縄に凝縮されている。沖縄の現状を福岡で発信したい」と語った。

◇「真の復帰」願い 南部コース

「平和な島をつくろう」と気勢を上げ、雨がぱらつく中、平和行進をスタートした「南部・戦跡コース」の参加者

 「南部・戦跡コース」は午前9時半、蒸し暑く雨もぱらつく中、約650人が糸満市の平和祈念公園を出発した=写真。

 参加者は、南城市や南風原町の南風原陸軍病院壕前を通り「米軍基地を撤去しろ」「平和な沖縄をつくろう」とシュプレヒコールを上げながら、南風原町役場までの17・4キロを歩いた。

 職場の同僚らと一緒に平和行進に参加した県職員の大城真人(まひと)さん(54)=南城市=は「基地あるが故の事故や事件が今も続いている。真の復帰はまだだ」と話した。中学校教員の女性(32)は「若い人の中には、5月15日がどんな日か、知らない人も多い気がする。一人一人が声を上げることが重要だ」と力を込めた。

◇陸自配備撤回訴え 宮古島

陸上自衛隊駐屯地の建設工事が進む千代田カントリークラブ前を行進する参加者=12日、宮古島市上野

 【宮古島】「5・15平和行進」(平和運動センター宮古島主催)が12日、宮古島市で行われ、120人以上が参加した。陸上自衛隊駐屯地の建設工事が進む「千代田カントリークラブ」前などを行進し、「配備計画撤回」などとシュプレヒコールを上げた。

 出発式では、下地朝夫平和運動センター宮古島議長が自衛隊の弾薬庫の建設計画が進む現状に「自然豊かなこの島を将来に引き継いでいくためにも、(陸自の)配備を認めるわけにはいかない」と述べた。

 沖縄平和運動センターの山城博治議長も「沖縄の島々の軍事化を止めるためにも、力強く行進しよう」と呼び掛けた。

 参加者は約11・2キロの道のりを行進し、行進後は市役所平良庁舎前広場で「5・15平和とくらしを守る宮古郡民大会」が開かれた。