沖縄県は14日、膵臓(すいぞう)に見つかった腫瘍の手術を受けていた翁長雄志知事が15日午前に退院すると発表した。退院後の同日午後から県庁で会見し、手術の内容や今後の公務復帰の進め方について知事自ら県民に向けて説明する。
関係者によると、腫瘍の病理検査の結果は、膵臓がんだったという。ただ、手術で患部を全て摘出し、転移も見られないことから回復は可能で、公務にも復帰できる見通しという。退院後の会見では、検査結果や病状についても明らかにするとみられる。会見には医師の同席は予定していない。
翁長知事は4月5日に浦添総合病院に緊急入院し、精密検査で膵臓に2センチを超える腫瘍が見つかったことを公表した。
公務を休んで治療に入り、4月21日に「膵体尾部(すいたいびぶ)」と呼ばれる部位を腫瘍ごと切除する外科的手術を受けた。
今月11日には富川盛武、謝花喜一郎の両副知事が病院で面談していた。富川副知事によると、翁長知事は面談の部屋まで歩いて移動するなど手術後のリハビリが順調に進んでいる様子を見せた。週末には自宅に一時帰宅した。
15日に退院はするものの、当面は体力の回復に努める必要もあり、週1度程度の登庁を続けて本格的な公務復帰を目指す見通し。
翁長知事は那覇市長時代の2006年にも、初期の胃がんが見つかり胃の摘出手術を受けている。12月で任期満了を迎える翁長知事の2期目出馬を巡り、健康面の影響が注目されている。