畜産輸出が101トン 17年度、豚と鶏卵9割


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 沖縄県農林水産部は15日、2017年度に県内で生産された畜産物の海外輸出量が101・5トンになったと発表した。品目別では豚肉(64・2トン)と鶏卵(30・2トン)で全体の93%を占めた。輸出先は香港が87トン(86%)に上った。県産畜産物輸出促進協議会は21年度までに150トンの出荷を目標にしているが、19年度にも達成する見込みで200トン超の輸出量も現実味を帯びている。

 県は一括交付金を活用し、県産畜産物輸出促進協議会を中心に輸出促進に取り組んでいる。県全体での輸出拡大に向け、現地PRや動画作成などプロモーションに注力。事業前の11年度の輸出量20・4トンと比較し、17年度は81トン増加した。県内から直接輸出できる豚肉の輸出量が多い。鶏卵は16、17年度に香港の大型量販店でのプロモーションなどが輸出量の増加につながった。

 一方、県産畜産物は生産量が少なく、海外からの大口需要に対応できていない。輸出に向けた生産増が課題だ。

 豚はと畜頭数が増加傾向で、17年9月に台湾で輸入解禁された牛肉や、19年4月に稼働予定の名護市の食鳥処理施設など、県はさらなる輸出増加を期待する。

 香港のほか、17年度は台湾へ牛肉など2・1トン、シンガポールへ鶏卵7トン、豚肉2・4トンなどを輸出している。