「海がきれいな静かな場所が」 変化に悲しみと怒り 辺野古ゲート前、雨の中の座り込み 


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雨の中、新基地建設に抗議の声を上げる座り込みの参加者=1日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前

 雨が降らず「空梅雨」だった5月が過ぎて、小雨がパラパラと降る1日の沖縄県名護市辺野古。米軍キャンプ・シュワブゲート前には、午前8時半ごろから新基地建設に反対する市民が集まり始めた。

 「沖縄の自然を返して」と声を上げるのは比嘉良子さん(70)。金武町から週に一度辺野古に足を運ぶ。

 18歳のころから約20年間を辺野古で過ごした。時間があると海へ向かい、浜辺に座って波の音を聞いた。

 「あの頃の辺野古は、海がきれいで静かな場所だった」。懐かしそうに振り返る。「今は変わってしまった」と話す比嘉さんの前を、工事車両が通り過ぎる。

 午前9時ごろ、この日最初の資材運搬が始まった。資材を積んだ113台のトラックが、約1時間後にはその荷を空にして、次々にゲートから出てくる。それでも「基地はいらない」「埋め立てやめろ」と市民は訴え続ける。

 次第に雨が強まってきた。比嘉さんはその場から離れようとしない。じっとゲートを見つめ「雨がどれだけ降ろうと活動をやめない。辺野古の海を守りたい」と語った。【琉球新報電子版】