上旬に梅雨入りした5月の沖縄県内は記録的な少雨と暑さだった―。沖縄気象台の1日の発表によると、沖縄地方の5月の降水量は平年比27%にとどまった。特に南大東島は同9%の18・5ミリで、5月の観測史上最も少なかった。一方、沖縄地方の日照時間は平年の1・61倍、平均気温も平年差1・4度プラスとなるなど、数値でも「空梅雨」が裏付けられた。ダムの貯水量は平年を大きく下回っており、夏本番を前に農業などへの影響が懸念される。
同気象台によると、降水量は那覇が平年比14%の33・0ミリ、名護も同25%の56・5ミリにとどまった。南大東島に加え、国頭や粟国、うるま市宮城島など計10地点で5月の最少雨量を更新した。日最高気温も33・1度(5月30日)の与那国島など、計13カ所で記録を塗り替えた。
同気象台によると、太平洋高気圧の勢力が平年に比べ強く、5月8日の梅雨入り以降も雨がほとんど降らなかった。今後の1カ月予報でも、降水量は「少ない」が最も高い確率。3カ月予報も「平年並み」または「少ない」となっており、少雨傾向はまだまだ続きそうだ。
1日現在、県内11ダムの合計貯水率は平年を27・9ポイント、昨年を13・7ポイント下回る46・6%。金武町の金武ダムは貯水率31・1%まで下がっており、底の一部があらわになっている。