曇り空の下、進む工事へ抗議の声 毎月第1土曜の「大行動」も


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マイクを持って抗議する女性と、基地内からカメラを構える警備員=6月2日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前

【辺野古問題取材班】
「今日は曇りですね。カヌーも多いですが、安全にいきましょう」。名護市辺野古の海上で2日午前8時すぎ、ゴムボートに乗った海上保安官が、抗議船の船長に呼び掛けた。船長も海の状況を確認して「サンゴが産卵した後だからか、海が生臭いですね」と言葉を返し、抗議行動を始めた。

 米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設が進む辺野古海上。砕石を載せたトラックが次々と護岸に乗り入れた。「K4護岸」の辺野古崎側ではクレーンが海中へ砕石を投下し、護岸の造成工事が進められていた。市民らはカヌー18艇で抗議。「海を壊すな」「工事をやめろ」と声を上げた。

 米軍キャンプ・シュワブのゲート前では、毎月第1土曜日の「大行動」が実施された。新基地建設に反対する市民ら300人以上が抗議活動に参加した。
 
 午前11時ごろ、フェンスの前でマイクを持ち、英語で基地撤去を呼び掛ける女性がいた。女性は「ヘリコプターの音で子どもたちが勉強できず、迷惑になっている」と訴える。これに対し、基地内の警備員はカメラを構え、フェンスを隔てた至近距離まで市民に近づく場面も見られた。

 2日午前中はゲートから資材の搬入はなかった。【琉球新報電子版】