【辺野古問題取材班】名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸で進む新基地建設に伴う護岸工事では、4日午前も埋め立て区域の南端を覆うK4護岸の建設現場で、少なくとも二カ所で砕石の投入作業が確認された。
砕石の投入作業は、護岸の端に設置されたクレーン車がダンプカーから砕石をすくい上げ、海中に投入する様子が何度も見られた。護岸上をダンプカーが何度も行き来し、約2分半でダンプ1台分のペースで砕石の投入を続けた。砕石は「バラバラ」と音を立て、水しぶきを上げながら海の中に消えていった。
建設に反対する市民らはカヌー15隻を出して、護岸工事現場の付近で抗議の声を挙げ続けた。工事現場を覆うように張り巡らされたオイルフェンスに市民らのカヌーが近づくと、沖縄防衛局の警備艇が「臨時制限区域に侵入しています」「速やかに退去してください」と拡声器で機械的に呼びかける声が響いた。
オイルフェンスを乗り越えた市民のカヌーは、すぐさま警備していた海上保安庁のゴムボートに拘束されていた。拘束されてもなお、「沖縄の未来は沖縄が決める」「ジュゴンを守れ」とプラカードで訴える市民も。ある女性は、カヌーの上に仁王立ちし「工事をやめてください」とかれた様子の声で作業員らに訴えかけていた。【琉球新報電子版】