ビーチきれいに使ってね 天底小2年・久田さんこつこつごみ拾い 手書き看板設置


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自宅近くのピージャーガーの浜辺の美化に取り組む久田愛李奈さん=今帰仁村渡喜仁区

 【今帰仁】沖縄県今帰仁村渡喜仁区にある樋川ガー(通称ピージャーガー)の近くに住む天底小学校2年の久田愛李奈さん(7)が、時間を見つけてビーチクリーン活動をする姿が、地域の明るい話題となっている。

 自宅近くに浜辺へ続く159段の階段があるが、8年ほど前の台風の影響で土砂が崩れ、これまで通行止めになっていた。4月に同区警防団を中心に区民が協力し、土砂撤去作業と浜辺やその階段周辺入り口の美化作業を実施した。

 愛李奈さんは、父親の友也さん(43)と一緒に4月の作業に参加。生まれて初めてきれいになった階段を降り、目の前に広がる天然のビーチに感動し「これからもずっときれいなビーチであってほしい」と、5月13日には父親を連れて3回目のビーチクリーンを行った。この日も大きなごみ袋いっぱいに漂着ごみを集め、爽やかな汗を流した。階段が通れるようになってからは、時間があれば海を眺めに散歩に出掛けるのが日課になっている。

 ピージャーガーには今でも水が湧き、土砂崩れの前には海水浴に訪れた人たちが利用していた。同区の字誌によると、別名ワカリガーとも言われ、北山時代の伝承にも表れる湧水だ。

 愛李奈さんは、これからもたくさんの人にきれいに海を利用してほしいとの願いを込め、階段入り口に「このかいだんは、ぜんぶで159だんあります。ダイエットには、とてもよいうんどうになります。みんなできれいにつかいましょう」とかわいらしい手書き看板も設置して、運動と美化を呼び掛けている。
 (新城孝博通信員)

 愛李奈さんが手作りした看板