23日の慰霊の日に開かれる沖縄全戦没者追悼式で、自作の詩「生きる」を朗読する浦添市立港川中3年の相良倫子さん(14)が12日、同校で記者会見した。曽祖母から沖縄戦の体験をよく聞かされ、平和について考える機会が多いという相良さんは「私なりに考えて、自分の命を精いっぱい輝かせて生きていくことが平和だと思った」と詩に込めた思いを語った。
94歳になるという相良さんの曽祖母は沖縄戦が始まる前は理髪店で働いており、日本軍を指揮した牛島満中将の散髪をしていた。曽祖母が知る牛島中将は心配りができる人だったといい「戦争は人を鬼に変える。絶対にしてはいけない」と聞かされている。
平和とは当たり前に生きることだと考え、詩のテーマを決定。沖縄の美しい風景と戦争で変わり果てた様子を描いた。「対比させると戦争の残酷さがより伝わるかなと思った」と狙いを語った。
相良さんは「児童・生徒の平和メッセージ」の詩の部で3年連続で最優秀賞を受賞しているものの、朗読は初めて。聞いた人が平和について考えるきっかけになってほしいとし、「詩に込めたメッセージをしっかり伝えられるように読みたい」と意気込んだ。